神はなぜサタンを造ったのか

【問4】?サタンは本当に存在するのでしょうか。存在するとすれば、なぜ神はサタンを創造されたのでしょうか?

「神はいない」と信じる人が考えているような「神」が存在しないと同様、「サタンはいない」と信じる人が考えているような得体の知れないサタンも存在しません。サタンの存在については、次のことが言えます。

【1.サタンは霊的存在として実在する】

サタンが人格存在として実在することは、聖書が語る通りです。聖書には主に、次のように述べられています。

?堕落した天使、すなわち悪霊たちの頭である(黙示録12章9節 マタイの福音書12章24節)

?この世を支配する権威を有する(ヨハネの福音書14章30節)
 空中の権威を持つ支配者、暗闇の世界の支配者(エペソ人への手紙2章2節、6章12節)

?神に敵対する者
 イエスはサタンと対決しておられる(マタイの福音書とルカの福音書4章など)

?死の力を持つ(ヘブル人への手紙2章14節)

【2.サタンは自分の存在を隠す】

サタンは、人間に自分の存在が見破られないように変装し、身を隠します。サタンは知恵と力において、はるかに人間に勝っており、「サタンなど存在しない」と思い込ませるようにしています。暴力や麻薬や売春や殺人や虚偽や背任行為などは、背後にサタンの力が働いていることが容易に分かります。恐ろしいのは、サタンの潜行型の活動です。実は、サタンは人間に最も喜ばれやすい形をとって、社会や個人生活の全般に根をおろしているのです。文学、絵画、音楽から、哲学、思想、習慣、教育、宗教、政治形態に至まで、あらゆる領域にその支配力を及ぼしています。そして、サタン的なものは、一見したかぎり非常に良く見えるので、ほとんどの人々はそれがサタンのものであるとは気づかずに歓迎し、享受しているのです。ですからサタンの善良な擁護者は少なくありません。
サタンは、うわべだけの不完全な真理、部分的な真理と、霊的なことには無知で無邪気な人々を巧みに利用して、神の真理から人の心を遠ざけるのを仕事としているのです。
センチメンタリズムやヒューマニズムに立つ慈善事業や平和運動も、サタンの目的遂行の手段になることを忘れてはなりません。
先年、パキスタン最大の麻薬密売組織の運び屋になっていた日本人が逮捕されました。彼は29億円相当ものヘロインをヨーロッパに持ち込んでいたにもかかわらず、空港の入管手続きは簡単に通され、税関検査も受けていませんでした。なぜでしょうか。ボーイスカウトの指導者の制服を着用していたからです。
サタンもそうです。悪で身を固めて人を欺くことはしません。「光の御使いに変装するのです(?コリント人への手紙11章14節)。」サタンの目的は、神の愛と計画から人間を切り離し、永遠の滅びに導くことにあります。そのためにはあらゆる手段を用います。その最高の手段が「神々」の姿をとって、神は唯一ではない、どの宗教もいいことを言っている、キリストだけが救い主ではないと思わせることです。サタンを侮ってはなりません。

【3.サタンは自らサタン的存在になることを選んだ】

?サタンは初め最も完全な天使として創造された

神は最初からサタンを造られたわけではありません。サタンは天使の長として、最も完全なる者、偉大なる存在者、美しき者に創造されていました(エゼキエル書28章)

?サタンには完全な、ものとして自由意志が与えられていた

しかし天使は、人間と同様、自由意志が与えられた人格的存在であり、神の操り人形ではありません。サタンは自らの意志で神に反逆し、他の天使を引き連れて悪霊の勢力を形成し、自らその長となったのです。天使長をサタンにおとしめたものは、神の計画への不従順と、神と同じ位置に上り礼拝されることを欲する傲慢であると言えます。
しかし、サタンはキリストの十字架によって、頭を打ち砕かれ、この世を支配する実権を失いました。実は、サタンはその敗北を人間に悟られないようにすることによって、人間を支配しているにすぎません。キリストを信じる信仰の前にサタンは無力なのです。