神は天地創造以前、何をしていたか。

【問5】神は、天地宇宙を創造される以前は何をなさっていたのでしょうか?眠っておられたのでしょうか?

この質問の背後には、神も人間と同じように時間の流れの中に存在しているとういう誤解があるのではないでしょうか。もし、神が時間の中に存在しておられるなら、神も年をとられることになり、今年何歳かといった質問も出てくることでしょう。
しかし、神は時間の中にはおられず、したがって時間の単位で計れるお方ではありません。神に年令はないのです。神は永遠なる存在です。「神は永遠である」というとき、それは過去から未来へと連続する時間の中に果てしなく存在されるという意味ではなく、時間の流れの外におられるという意味です。
ですから、永遠の神が、天地を創造する以前の無限に長い時間をどのように過ごしていたのかという質問は成り立たないことになります。
そのことを、創世記1章1節の「初めに神が天と地を創造した」という言葉を通して、説明してみましょう。

【1.神は “無” から天地を創造された】

この世界は、永遠の昔から存在していたわけではありません。また、既に存在していた「何か」から、天地が造られたのでもありません。神の言葉によって”無”から創造されたと、聖書は語ります。
かつて科学者たちは、宇宙は永遠の昔から存在したという説やビックバン説を唱えていましたが、最近は理論物理学の研究者たちの間からも、宇宙は物質的には無から始まったという考え方が出てきました。

【2.天地創造以前には時間はない】

神が天地を創造される前は何もない”無”の状態なわけですから、時間も存在しなかったことになります。空間(天地)がなければ時間んも流れようがありません。ですから、創造以前の無限に長い時間という言い方も、実はおかしいということになります。そんな時間は無かったのです。つまり、神は天地を創造される前は、時間とは関係なく存在されていたことになります。
時間の流れの中にあるものは刻々と変化し、古くなっていきます。もし創造以前にも時間が流れていて、神もその流れの中にいたとするなら、神も刻々と変化し、もはや神は不変なる存在とは言えなくなってしまいます。しかし、聖書は、神はとこしえに変わらない方であると語っています。

【3.天地が創造されたとき、時間もまた始まった】

神が天と地を創造されたその瞬間から、時間が動き始めました。神が時間を造られたといってもいいでしょう。したがって、天地が創造されてから千年後という時点は存在しても、創造される千年前という時点は存在しないことになります。天地創造の百万年前も十億年前も全く同じことです。時間を超越した永遠なる神にとって、何年前であろうと同じ時なのです。
このように、創造以前には時間は無いわけですから、神が創造以前は何をしていたかと考えることは、意味のないことであり、また不合理なのです。私たちの時間的感覚を、時間の外におられる神にも適用することはできません。つまり、「どんな天地を造るか思案しておられた」とか「眠っておられた」とか「何もしていなかった」などということはできないのです。
それでも敢えて表題の質問に答えるとすれば、「神はただ存在していた。父、子、聖霊の三位一体の神として存在されていた」と言うほかありません。今もそうであるように、創造以前も神は変わらなく愛であり、全知全能なる神として存在しておられたのです。そして、その変わらぬ愛により、「神は私たちを世界の基の置かれる前からキリストのうちに選び」(エペソ人への手紙1章4節)「恵みによって救い』(?テモテへの手紙1章9節)「永遠の生命を約束してくださった」(テトスへの手紙1章2節)です。