サタンは恐怖をあおる…テロリズム

「テロリストはマインドコントロールの達人である」(ハラリの言葉)。建物、交通機関、施設などを破壊したり、人々を殺戮したりすることで、何億という人を震え上がらせることができるからです(Yuval Noah Harari, “21 Lessons for the 21 Century”)。  テロリズム(terrorism)とは、暴力や破壊行為で人々を恐怖(terror)に陥れることで、目標を達成しようとする活動のことです。ただ、テロリスト自身には、政権交代、社会変革を成し遂げる力や、敵対する相手に勝利する力はありません。ないからこそ、小規模な破壊や殺戮行為で、国民全体に恐怖心を植え付けて操ろうとするのです。 しかし、恐怖を与えるだけでは勝利になりません。国民がパニックに陥って過剰反応し、社会が混乱し、テロリストの思うツボにハマってくれれば、勝利です。なので、テロは劇場型になります。多くの犠牲者を出したNYの貿易センタービル攻撃のように、劇的な演出をして、よりセンセーショナルに恐怖と憎悪を煽ります。  ところで、テロリストの元締めはサタンです。サタンは人の心を恐怖で縛り、操ります。問題が実際よりも大きく見え、過剰反応し、自分自身で問題を悪化させるようにしむけます。そうして、絶望や自滅に追い込むのです。  ハラリは、テロに勝利するには、パニックに陥らないことだと言います。過剰反応しないこと、恐怖に支配されず平然としていることです。テロには何の効果もないことを見せつけるのです。実際、イスラエルの人々は、テロが街中で起こっても、素早く平常に戻し、テロに屈しない姿勢を示してきました。  サタンが引き起こす恐怖に騙されてはなりません。私たちには、キリストの十字架と復活の勝利があります。サタンはもはや私たちを滅ぼすことはできません。それゆえ何が起こっても、「恐れない」ことです。聖書には「恐れるな」という言葉が頻出します。大切なのは、落ち着いて主を信頼し、平然としていることです。サタンのテロリズムには何の効果もないことを見せつけることです。