イスラエルのお土産の定番と言えば、「デーツ」!
デーツは聖書に出てくる約束の地の7つの植物のひとつで、古代ユダ王国はデーツの生産で有名でした。イスラエルの遺跡から発見された古代のコインには、ナツメヤシの木が描かれています。
ところが、今日のイスラエルで栽培されているデーツは、実はイスラエルオリジナルのデーツではないのです!イスラエル産デーツの大半を占めるマジュール・デーツは、もともとモロッコ原産で、1970年代にイスラエルに種が輸入され、栽培が始まりました。イスラエルの土地固有のデーツは、長い間消滅していたのです。
しかし、1960年に驚くべきことがおこりました。死海付近のマサダ要塞の遺跡から、AD1世紀のデーツの種子が発見されたのです。そして、それからおよそ40年後の2005年、大学の研究室が保管さしていた種子の一つを発芽させることに成功しました。2千年前のデーツがよみがえったのです! 現在は、計7本の古代ユダヤのデーツが栽培されており、何百もの実を実らせています。
2千年前の種子は死んではいなかったのでしょうか。乾燥した種子は、レビ記の規定からすれば死んだ状態です。しかし、ひとたび水がかかると、種子に命が流れ込みます。
レビ記11:37~38を見れば、そのことがわかります。
「また、もしそれらのどの死体が、蒔こうとしている種の上に落ちても、それはきよい。しかし、種の上に水がかけられていて、その上に、それらの死体のあるものが落ちたときは、それはあなたがたには汚れたものである」。
汚れたものに触れてもきよいのは、蒔かれた種子はまだ死んでいるとみなされるからです。しかし、ひとたび水がかけられると命を得るので、汚れたものに触れると汚れてしまうのです。 命を得るには、水が入らなければならない。これは私たちについても同じです。
イエスさまは全罪人の身代わりとなって死に、よみがえられました。2千年間死んでいたとみなされる種が水に触れて命を吹き返したように、罪のゆえに死んでいる私たちも、「生ける水」であるイエスさまを受けるなら、永遠の命を獲得するのです。(田畑恵)