「見えている者が犠牲になる」091206
朝日新聞のコラム「この人、その言葉」(磯田道史)に、山梨勝之進(1877〜1967)という海軍軍人が紹介されていた。初めて聞く名である。「ほんとうに社会に貢献した人は自分を輝かそうとはしないから無名に埋もれている」と、書かれていて、なるほどと思った。 日本が英米と軍艦建造競争していた時代、1922年のワシント…
もしあなたが信じるなら、あなたは神の栄光を見る、とわたしは言ったではありませんか。
もしあなたが信じるなら、あなたは神の栄光を見る、とわたしは言ったではありませんか。
週報に掲載されるコラム
朝日新聞のコラム「この人、その言葉」(磯田道史)に、山梨勝之進(1877〜1967)という海軍軍人が紹介されていた。初めて聞く名である。「ほんとうに社会に貢献した人は自分を輝かそうとはしないから無名に埋もれている」と、書かれていて、なるほどと思った。 日本が英米と軍艦建造競争していた時代、1922年のワシント…
大伝道者であり、生物学にも通じていた賀川豊彦が、説教の中でこんな話をしている。 「桜は、ばら科の植物で、もとは刺があったのであるが、人間が可愛がっている間に、だんだんと変わって、今では刺の記録だけは残しているけれども、刺がなくなってしまっている。少し親切をするならば、刺のある植物にさえ刺がなくなっ…
昔、都市近郊の電車のドアは1枚の「片開き」だった記憶がある。今は、ほとんどの車両が「両開き」である。高度経済成長期の1960年代から換わっていったそうだ。なぜそうする必要があったのか。「片開き」だと、閉まるのに時間がかかるからである。ドアが閉まりかけても乗り込もうとして、ドアにはさまれる人が続出したのだ…
日本人は学校で、「島国日本は国土が狭い上に、山国で平野が少なく、しかも資源に乏しい国だ」と習う。それゆえ、「最も頼りとすべき資源は人間である。日本人は勤勉に学び、一生懸命働かなければ、豊かになれない」とも、教えられたはずだ(半島の韓国もそうだろう)。そうして、日本人は勤勉な民族になり、20世紀末には…
「幹が真っ直ぐに伸びている木は、素直で美しい木目の板が採れます。それを柾目(マサメ)といいますが、定規を当てて引いた直線とは異なり、どこかに揺らぎを持ちつつ真っ直ぐで、一つとして同じ線はないのに、全体としては一体の群れをなしています。節があったらあったで、面白い曲線が生じます」(早川謙之輔『木に学ぶ』新…
「言い訳」というのは、無意識のうちにしてしまうものだ。アダムが「善悪を知る木」から取って食べたことを「言い訳(責任転嫁)」して以来、それは人類に受け継がれた習い性になってしまった。「言い訳」は、傍からみるとなんとも見苦しい。と、分かっていても、してしまうのが「言い訳」である。 本当のプロは、絶対に言い…