叫ぶ石

週報に掲載されるコラム

権威、権力の源

藤原道長は、平安貴族の中でも最も権勢を極めた男である。 「この世をば わが世とぞ思う 望月の 欠けたることも なしと思えば」(この世の中は、すべて私の思うがままだ。私の心は満月のように満ち足りて、何も欠けたものがない)  この歌に、彼が上りつめた権力、栄華に満足しきった姿が映し出されている。  私は、子供…

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「明日が終わりなら」

「あと1週間の命とわかったときにしなければならないことは、一生をかけてでもしなければならないことである」とは、フランスのクリスチャン思想家・数学者のパスカルの残した言葉である。そういう視点で、いま、クリスチャンとして自分のなすべきことは何かと、考えてみるのもいいだろう。 「私は生きているかぎり、全力を…

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価値感

「価値感」と書いたら、間違いである。「価値観」が正しい。しかし、1980年代ごろから、「価値感」と書く人が増えているそうである。斎藤孝氏は、最近の著書『若いうちに読みたい太宰治』で、今や十代の半分以上が「価値感」と書くのではないかと述べている。太宰の作品『女生徒』は、「あさ、眼をさますときの気持ちは、面…

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世界を変えるレベルか

今年はプロテスタント日本宣教150周年で、横浜で記念大会が開催されたが、8年後の2017年には、ルターの宗教改革ハーフミレニアム(500周年)を迎える。その年が近づくにつれ、世界規模で伝道集会や記念祝典が企画されることだろう。 全世界のクリスチャン人口はプロテスタントだけで、統計上5億を数える。しかし、その多く…

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「聖書起源の物事を除いたら」

「結婚を一人の男と一人の女に限定する一夫一婦制を、法律で定めたり、公立学校で教えたりするのは、憲法違反である。なぜなら、憲法は宗教・思想の自由を認めており、一夫一婦制は宗教(聖書)を起源とするからである。重婚はもちろん、男と男、女と女の結婚も認めるべきである」。そんなリベラリズムが、アメリカを中心に…

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都会のツバメ、田舎のツバメ

今年も教会ビル2階にツバメが巣を作り、5羽の雛が育って巣立って行った。東京郊外とはいえ、5羽も育てるには、餌探しに苦労したことだろう。教会員や子供たち、ポポラマーマのお客さんたちに、毎日見守れ、応援されて成長した。その成長の日々を得意げに語り合う人たちもいた。ちょっとした人気者だった。 しかし、あのツ…

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