叫ぶ石

週報に掲載されるコラム

セレブ?賢人?

日本のメディアが言葉の意味を堕落させることは周知の事実で、気にしないでおこうとは思うが、聞けばやはり気になる。  その一つが、「セレブ」。これはセレブリティcelebrityの略だが、どう見てもそうはいえない人たちに使われている。私は、学術、文化、政治など各界で、何らかの業績を成した名士、著名人のことを指す…

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野菜バカ

「野菜バカ」と呼ばれる人たちがいるという。野菜ばかりたくさん食べて、野菜の栄養がまったく吸収できていない人のことだ。「美容と健康意識の高い人ほど、野菜バカになっている」そうだ。いくら野菜不足になりがちだからといって、基本的な熱量を摂取せずに、野菜で無機質ばかり取り入れても無意味である。ダイエットで…

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「冷麦の色付き麺」

先月の岩渕まこと&由美子夫妻のコンサートで、星野富広作詞のユーモラスな「麺類の歌」が登場し、会衆も一緒になって歌い、楽しそうだった。私は、ああ、日本はいよいよ冷そうめん、冷麦、冷やし中華の季節だなあと思って聞いていた。 ところで冷麦は、そうめんとうどんと何が異なるか。違いは太さだけではない。冷麦には…

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「『偶然』という神」

先週、「偶然」を神とする「進化信仰」を本気で生きたなら病気になると書いた。  しかし、それを本気で誠実に生きようとしている人はいる。その一人が電通大の哲学教授中島義道氏で、その著書は結構人気を博している。その一つ『狂人三歩手前』(一読は勧めない。むかむかするだろう)の第1章「どうせ死んでしまう」の冒…

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「偶然という神」

進化論は、「人間は、他の動物と比べてなんら特別な存在ではなく、それらに勝るものでもなければ、特権を持っているのでもない」ことの宣言であった。 人類はなぜ存在しているのか。偶然である。偶然が生じさせた単細胞生物が、偶然によって変化を遂げてきて、今日の人類がある。進化説にあっては、「偶然」こそが創造主で…

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警告を無視するな

人生には、ドキッ、ヒヤッとさせられることがたびたびある。  アメリカに駐在していた時のことだ。家族と友人で、カリフォルニア州のランキャスターにポピーの群生を見に出かけた。噂に聞いていたとおり、なだらかな丘と平地がオレンジ一色に埋め尽くされて、燃えるようであった。  私たちは車を路肩に止めて、ポピー畑…

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