叫ぶ石

週報に掲載されるコラム

私は冬の木

 私は田舎の貧しい農家に生まれた。幼い頃、足に異常が見つかり、あちこちの病院へ行ったが治らず、ついに立てなって、小学校も卒業できないまま家に閉じこもるようになった。訪れる友はなく、孤独な日々を過ごし、神を恨み、世間を恨んだ。自殺も考えたが、「自殺するために生れてきたのか」と自分が惨め過ぎて、できな…

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栄光をほめたたえる(エペソ1・6)

「それは、神がその愛する方によって私たちに与えてくださった恵みの栄光が、ほめたたえられるためです。」(エペソ1・6) エペソ書の1章の前半には、「栄光をほめたたえる」という言葉が4回出てきます。神が天にあるすべての霊的祝福をもって祝福してくださったのは、神の栄光がほめたたえられるためであるというので…

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?数字は人間の尊さを決めない

◆数字は人間の尊さを決めない  冒頭(?)に挙げた女子学生の問いかけに対して、何人かの人が解答を寄せておられましたが、その中に五〇歳の会社員の方のこういう意見がありました。 「誰でも(先祖を)わずか三三代さかのぼれば八五億八千九百九十三万四千五百九十二人につながる。その中には優れた人たちがいただろう。…

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祈りなしには生きられない

 先だって、韓国の牧師ジョン・ビョンウクのメッセージを聞きに行きました。機関銃のようににまくし立てる口から、突然、「祈りなくしては生きられないような顔をした女性」という言葉が飛び出し、聴衆の若い女性たちからどっと笑いが起こりました。私はこの表現のどきつい婉曲さ(?)に一瞬戸惑いましたが、ジョン牧師は…

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?「オンリーワン」は人間の尊さの根拠にはならない

 ◆「オンリーワン」は人間の尊さの根拠にはならない  あなたはナンバーワンでなくてもオンリーワン、つまり、この世にあなたという人は一人しかいないから尊いのだとよく言われます。なんとなくそんな気にさせられてしまいますが、よく考えてみると、その言葉のもつ情緒的な力にはぐらかされているだけだということがわ…

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ヨセフの骨

 ヨセフはイスラエルの子らに誓わせて、「神は必ずあなたがたを顧みてくださるから、そのとき、あなたがたは私の遺体をここから携え上ってください。」と言った。ヨセフは百十歳で死んだ。彼らはヨセフをエジプトでミイラにし、棺に納めた(創世記50・25,26)。  ヤコブの十二人の息子の一人であるヨセフが、この願いを子…

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