平安を祈る挨拶

先日、自転車に乗ってやってきた30前後の女性から、すれ違いざま、笑顔で「こんにちは」と声をかけられました。私もすかさず、「こんにちは」と返しましたが、はて誰だか、思い出せません。まったく見知らぬ人でした。しかし、よくこんな初老の男に声かけたなあ、と感心し、嬉しくもなりました。  それから五日後、もっとびっくり。なんと女子高生から「こんにちは」と挨拶されました。やはり知らぬ女の子で、自転車ですれ違いざまでした。  昨今、見知らぬ人に挨拶すると、危険視されます。変質者扱いされることもあります。日本海側のOO市の牧師は、下校中の小学生に「こんにちは」と声をかけていたところ、警察官がやってきて注意されたそうです。私も以前、他教会の知人から、「子供たちに声をかけたらだめですよ。学校に不審人物として通報されますよ」と、事前忠告されたことがありました。  男性が、見知らぬ若い女性や子供に挨拶すれば誤解されます。女性が見知らぬ男性に挨拶すれば危険です。挨拶するにも知恵がいります。 私に声をかけた二人の女性は、自分が自転車に乗っていること、私が初老で走力がないこと、つまり、安全な場所、安全そうな相手を選んだのだと思います。それは女性が見知らぬ人に挨拶するには、重要なポイントなのでしょう。 主イエスは、「その家に入るときには、平安を祈るあいさつをしなさい。その家がそれにふさわしい家なら、その平安はきっとその家に来るし、もし、ふさわしい家でないなら、その平安はあなたがたのところに返って来ます」(マタイ10:12、13)と言われました。  その言葉に従い、職場や学校、近隣や教会で、その人、その時、その場に合わせて、賢く「平安を祈るあいさつ」や声かけをしていきませんか。きっとあなたのひとことの挨拶で救われる人が出てきます。毎日繰り返していれば、必ずその反応は出てきます。  挨拶は、神の国の祝福を広げていく第一歩です。シャローム。