国家・地方公務員が飲酒運転で起こした死亡事故が、01年から05年の5年間で計53件、人身事故は計1385件に上るそうです。今年は7月までに、昨年1年間の7件を上回る8件の死亡事故が起き、8月以降も福岡市の幼児3人が死亡するなど、公務員による飲酒運転事故が相次いでいます。加害者は同僚と飲んでいるのに、同僚は誰も止めないし、過去、3度酒気帯び運転で事故を起こし免停になっているのに、市は「知らなかった」とみえみえの嘘をつきます。また、NHKの調査では、72%が「自分は酔ってはいない」と思っていたと答えています。
私が子供のときの話です。酒で顔を真っ赤にして帰ろうとする人がいて、私は「車を運転して帰るんでしょ。止めなくてもいいの」と一緒にいた親戚の人に言いました。でも、「あの人は大丈夫なんだよ」とうるさそうな返答でした。その飲酒運転常習者はふだんいい人でした。みんなに好かれていました。でも結局、数年後、深夜、反対車線に飛び出してトラックと正面衝突、死亡しました。葬式で親族は泣きました。泣くなら、なぜ止めなかったのかと、今でも思います。
飲酒運転事故の犠牲となった女性の両親が、加害者と一緒に飲んでいた同僚たちを訴える裁判を起こしました。運転して帰ると知りながら止めなかった責任を問うたのです。判決は、同僚の責任を認める画期的なものでした。今後、運転手にアルコールを提供した人や同乗者にも厳罰を課すように法改正されるそうです。
飲酒に限らず、「滅びる」とわかっているに止めないなら同罪です。主は言われます。「わたしが悪者に『悪者よ。あなたは必ず死ぬ』と言うとき、もし、あなたがその悪者にその道から離れるように語って警告しないなら、その悪者は自分の咎のために死ぬ。そしてわたしは彼の血の責任をあなたに問う」(エゼキエル33・8)。・・・・身震いしませんか。