クリスマス

 クリスマスをXmasと書いたりしますが、Xは英語のエックスではなく、ギリシャ語のクリストス(キリスト)の頭文字です。後のmasはミサ、礼拝のことです。「ノエルをば初めに祝いしはたれぞ」という聖歌などに出てくる「ノエル」は、フランス語でクリスマスのことです。もともとは、ラテン語のナタリスから来た言葉で、誕生日をさします。ゴール語のnoio(新しい)とhel(太陽)の合成語で、「新たな太陽」を意味します。

  しかし、初代教会ではクリスマス祝祭はありませんでした。12月25日に設定して祝うようにしたのは教皇リベリウスで、354年のことです。24日まで開かれた異教の祭りに代えて25日をキリストの生誕の日としたのだそうです。それが今日まで続いています。もちろん、キリストの正確な御降誕の日はわかりません。しかし、私たちが祝い感謝するのは、主の御聖誕の事実であって、降誕日ではありません。ですから、「12月25日は主の誕生日ではない」と言って、クリスマスを非難する「エホバの証人」などの主張は的外れです。

  ギリシャの殉教祝日表では、12月28日は、ヘロデに殺された14000人とされる幼子の殉教を記念日になっています。これもむろん記念日しているだけのことです。

  サンタクロースは、ご存知の通り、Saint Nicolausに発します。英語で訛ってサンタクロースになりました。270年、小アジアの資産家に生まれました。生まれた日に3時間立ち続けることができたという伝説があります。司教となり、貧民、病気の人たちの救済、慈善に力を入れました。靴屋の貧しい三人の子供のために匿名でお金を投げ込んだ話が有名になり、「Saint Nicolausからの贈り物」という名目で、親が子供にそっと贈り物をする習慣を生まれました。トルコで彼の記念礼拝堂が発見されています。12月6日が彼の召天記念日です。キリストの生誕とは直接関係はありません。

 いずれにせよ、闇の世に光として来られた主を喜び祝いましょう。