「笑えば福音来る」。韓国のキリスト教界では今、「笑いによる治癒」が注目を浴びている。聖書に基づいた方法で笑いを取り戻し、生活にエネルギーを満たすという。「笑いの治療」宣教団体が10団体、専門の働き人は100名以上に及び、各地で公演やセミナーが開かれ、『笑いの治療と怒りの治療』『笑いの治療完全征服』『笑いの治療革命』などの関連書も20冊以上出版されている。講演会は、爆笑の渦に巻き込まれるが、終わりごろには多くの聴衆が感動の涙を流す。笑いの中に福音が入っているからだという。
賛同する牧師たちは、「笑いは力である。主がくださった最高の賜物である。よく笑う人は健康であり、幸福である」と、口をそろえる。「陽気な心は健康を良くし、陰気な心は骨を枯らす」(箴言17・22)など、聖書には笑いと喜びに関する用語が多く出てくる。韓国笑いの治療総連合会長の牧師は、「疾病や心の病に苦しんでいた人も、この治療の過程で回復する例が多い。信者の生活も変わり、リバイバルが起こる教会も広がっている」と語る(韓国教会系の日刊新聞「国民日報」)。
韓国と日本人の気質は異なるし、笑いの文化も違う。また個人個人の性格もあり、同じように笑うことはできない。十代の頃、私が属していた日本の新宗教団体で「笑いの講演会」がはやった。参加者は腹を抱えて「わっはっは」と笑い転げることを強制された。私の性には合わなかった。また、昔、「ネクラはダメ。ネアカになれ」と説教する牧師たちがいて、山陰出身の私は非常に辛い思いをしたこともある。笑うか笑わないか、どう笑うかで、人にレッテルを貼るようなことは避けたい。
しかし、それぞれの性格に合わせて、笑うことに心を開いたほうがいいと思う。太陽の光に適度に当たることと、陽気な心で笑うことは、心身の健康を回復、維持する力になろう。笑う機会を積極的に増やしたほうがいい。険しい顔は意識的に避けよう。いつも心から喜んでいよう。