「思考停止になるな」100606

読売新聞08年の調査「日本人」によると、何かの宗教を信じている人は26%、信じていない人は72%です。しかし、先祖を敬う気持ちのある人は94%に達し、「自然の中に人間の力を超えた何かを感じることがある」という人も56%います。死んだ人の魂については、「生まれ変わる」が30%、「別の世界に行く」24%、「消滅する」18%です。日本人は、特定の宗派からは距離を置くものの、人知を超えたものに畏敬の念をもつ傾向は強いようだ、とのことでした。

どんなに科学的思考が浸透しても、日本人はやはり自然崇拝、先祖崇拝の国民です。それは、『千の風』という歌が広く好まれたことからもわかります。死んだ人が風や星になると本気で信じてはいなくても、そういう気がして慰められるのです(「千の風」を音楽CDに採用して販売する伝道者がいるのには驚きました)。

日本人の82%が「魂が消滅するとは言い切れない」といい、72%の人が特定の信仰をもっていない、このギャップは何なのでしょう。その人たちはどんな別の世界に行くと信じているのでしょう。どう生まれ変わると思っているのでしょう。おそらく曖昧なまま放置しているのではないかと思います。深く突き詰めては考えず、知ろうともせず、決断もしません。でも、決断しなくても、死ぬ日は必ず来ます。

人は、老後のこと、年金や保険のこと、お墓のことは心配で真剣に考えます。そのための行動もとります。それは、いずれその日が来るとわかっているからです。しかし、自分の魂の行方だけは、真剣に考えようとはしません。

私たちの願いは、すべての人がキリストを信じて、永遠のいのちを受けることです。しかし、信じることを強制することはできません。ただ、自分の人生の行き着くところについて真剣に考え、求め始めてくださればと思います。