ある無神論者の対話法

最近、ある人の本を読んでコミュニケーションの方法を教えられ、自分の言葉で10項目にまとめてみました。

①相手の語ることを、まず相手に沿って理解する

②自分の考えを、相手の理解力や状況に合わせて語る

③相手に理解されないことに耐える

④相手の立場に無理にでも立って考えてみる

⑤相手に対する否定的な印象や感情を無理にでも消す

⑥相手からの歪んだ評価や曲解、理屈に合わない批判に耐える

無理にでも、自分は正しくないかもしれないと思ってみる

⑧相手に妥協せず、自分の考えも譲歩しないが、相手を切り捨ててしまわない

⑨考え方が一致することを、安易に期待しない

⑩相手に媚びへつらうような態度はとらず、お追従やお世辞は言わない

しかし、私にとって、一つとして容易なものはありません。⑥⑦は特に困難です。このように対話ができなければ、人に福音を伝えて信じてもらうことは、難しいだろうなと思います。あなたはいかがですか。これだけはできるという項目がありますか。著者は、「無理にでも」そうすることを強調しています。確かに、その訓練は必要だと思います。

ところで、その本のタイトルは『人生に生きる価値はない』です。著者は「神はいない」という立場に堅く立つ学者です。生半可な無神論者ではありません。人に嫌われようが「神はいない」という信仰を徹底して生きようとしています。もちろん無神論に忠実に生きても、永遠の実は結びません。実を結ばないことでも、無意味だと知りながら、ここまでして、自分の信仰を伝えようとするのです。私たちの信仰の姿勢を問われます。