地震に備える③

主イエスは、有事の時は山へ逃げるように教えておられます。「そのとき、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。都の中にいる人々は、そこから立ちのきなさい。いなかにいる者たちは、都に入ってはいけません」(ルカ 21・21)。実際、この有事は40年後に起こりました。

今月7日、新たに防災科学技術研究所が「東京湾北部地震(直下型地震の一つ)、震度7級が切迫している」と警告を発しました。大地震は来るという覚悟と、「逃げる」準備をすべきだと思います。パニックにならないためです。パニックは恐れを生み、恐れは心を闇にして、なすべきことをわからなくさせます。

地震は突然です。その際に、自分の心を落ち着かせるための御言葉を一つ心に用意しておきましょう。たとえば「恐れるな。わたしがあなたとともにいるからだ」(イザヤ 43・5)。「立ち返って静かにすれば、あなたがたは救われ、落ち着いて、信頼すれば、あなたがたは力を得る」(30・15)。「しっかりしなさい。わたしだ。恐れることはない」(マル6・50)など、自分に合う言葉を探してください。昨年の大震災でも、激しい揺れが続くただ中で詩編の一節を唱えつつ、自分を落ち着かせて行動したという教会の話を聞きました。地震に限らず、突発的な出来事にも必要です。

また、逃げる場所や経路を決めておきましょう。ある教会員は日本橋の会社まで25kmを歩いて出勤し、帰宅経路を確かめたそうです。少なくとも、地区の避難所への経路は実際に歩いて確かめておきましょう。ただし、都心から瓦礫の中を歩いて帰宅するのは危険とのことです。

①②でお勧めした準備はなさったでしょうか。神戸や東北の震災での経験話や教訓を無駄にしてはなりません。そこから何も学ばないのは悲しいことです。

各地区の役所から「持ち出しすべきリスト」が配布されていると思いますが、私たちはそこに聖書を加えておきましょう。