先週話題にした筑波大名誉教授村上和雄さんは、こんな実験もしています(小川洋子『科学の扉をノックする』集英社)。吉本興業と共同で笑いと血糖値の関係を検証したのです。
糖尿病の研究によると、ストレスが加われば血糖値が上がるそうです。では、喜びや笑いや感動が加わったら、逆に血糖値は下がるのではないか。それを確かめるために、糖尿病の患者さんたちを集めて、村上さんはこんな実験をしました。まず、昼食直後、大学の講義を40分聞いてもらい、食前、食後、講義後の血糖値を計りました。すると、血液100mlあたり平均123mgの上昇を記録しました。予想を超える上昇でした。翌日、今度はB&Bの漫才を聞いてもらい、計測すると平均77しか上昇しませんでした。食後の上昇率が46も抑えられたことになります。
結論は、ストレスのたまる話は聞くな、笑いなさい、そうすれば血糖値は下がる、ということでした。体のメカニズムは、そのように造られているということです。ストレスは血糖値に限らず、コルステロール、血圧、心の作用、癌などにも関わってきます。
しかし、人間には、難しいことを学ぶのも、避けて通れないことです。ならば、楽しくやるべきです。大学の講義のほうが面白く、漫才は下品でくだらないという人だって少なからずいます。私は若い頃は聖書の勉強が苦痛でしたが、いつの頃からか楽しくて仕方がなくなりました。楽しいことはストレスがたまらないのですから、しなければならないことは、楽しいことに変えてしまえばいいのです。
最近、ある事をしていると血圧が上昇していることに気がつきました。やはり、やっかいだなという気持ちが大きく作用していたのです。医師に診てもらって忠告されてから、下がり始めました。
さて、相互責任で、今日もストレスから解放される礼拝をささげましょう。