朝日新聞の「beランキング」に「どうにも気になる口癖」(6月29日)が出ていました。
最も不快とされたのは「っていうか~」。それまでのやり取りを否定する言葉だからです。本人は否定の意味で使っていなくても、本来は否定的に使われるので、不快に感じるのです。第2位が「ぶっちゃけ」。何かを暴露する際に使われ始めたそうです。3位は「~みたいな」。「好きかな~みたいな」というように使われています。確信がなく、はっきりしろよと言いたくなります。4位は「超(チョー)」。「チョーヤバイ」は「この上もなく素晴らしい」の意味。多用すると軽薄になります。5位は「マジで」。「疑われているようで、気分が悪い」とのこと。6~10位は「~っすね」「めっちゃ」「~じゃん」「えっと」「要するに(要は)」。「要するに」を多用する人が話を簡潔にまとめたためしがない、という声も。ランク外に「逆に言うと」「普通に」「だって」「はあ~」。皆さんはいかがですか。
日本語の乱れが折りにふれて論議されますが、今月は、NHKの外国語乱用で精神的苦痛を受けたとして男性が慰謝料を求め提訴したことが話題になりました。私も、不必要で怠慢なカタカナ語の氾濫には不快を感じます。
言語は元来流動的なものですが、その分、その時代の基準となる由緒正しい現代語が必要だと思います。キリスト教が浸透した国々では、聖書がその役割を果たしてきました。ドイツ語のルター訳聖書や英語の欽定訳(King James)は、それがその国の標準語の基本となりました。日本においても、聖書が現代日本語の基準であって欲しいと願います。文語訳以外の日本語聖書は、日本語としては名訳とはされていませんが、ただ固有名詞や動植物名以外に、ほとんどカタカナ語を使ってはいません。価値観だけでなく、その時代の国語の基準にもなりえると思います。自分の日本語を正す意味でも、日々朗読し、覚えませんか。