何が起きるかわからない

2001年1月1日の朝日新聞に、10年後には、地球がおかしくなっていることがはっきりと目に見えるようになる、と科学者たちが告げました。そしてそのとおりになりました。この10年余り、日本だけでも異常高温、冬の爆弾低気圧、竜巻の発生など、今までになかった異常気象を体験しています。世界各地では、旱魃と砂漠化、高熱波、大洪水、動植物の生態系や生息分布の変化、熱帯病の北進などの現象が見られ、非常に深刻な状態です。

一部の学者は、長期的には太陽黒点の影響で地球は寒冷化に向かうと言いますが、ここ数十年の観測データでは、地球の平均気温が上昇しているのは事実です。

今年9月、世界の1000人以上の科学者による気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書が発表されました。今世紀の末までの平均気温上昇を2度Cにまで抑えるのが目標ですが、それを達成できても旱魃や洪水は頻発し、海面は82センチ上昇するとのことです。そのために、水・食糧・領土をめぐっての戦争が起こることが予想されます。しかも、CO2排出量が今のままなら、今世紀末には4.8度上昇し、もはや何が起きるか分からないというのです。

地球温暖化の責任は何にあるのか。IPCCは、95~100%が人間の責任である、と結論付けています。その人間とは、先進諸国の人々のことです。私たちは今のエネルギー消費を下げることが強く求められているのです。

もともと私たちクリスチャンは、「つつましい身なりで、控えめに慎み深く身を飾り、はでな髪の形とか、金や真珠や高価な衣服によってではなく、・・・良い行いを自分の飾りとしなさい」(Ⅰテモ2・9、10)と命じられています。今よりは慎ましく控えめな生活を始めませんか。少なくともエネルギーの浪費は食い止めましょう。そして、良い行いを自分の飾りにするとは、具体的にどうすることか考えましょう。