聖書は、「天の下では、何事にも定まった時期があり、すべての営みには時がある」(伝道者3:1)と教えています。ならば、「逃げ出すべき時」というのもあるでしょう。
御使いがソドムに住むロト家族に命じました。「いのちがけで逃げなさい。うしろを振り返ってはいけない。この低地のどこででも立ち止まってはならない。山に逃げなさい。さもないと滅ぼされてしまう」(創世記19:17)。主イエスはエルサレムを前にして言われました。「そのときは、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。・・・畑にいる者は着物を取りに戻ってはいけません」(マタ 24:16、18)。
無責任で卑怯な逃亡ではありません。避難です。自己中心的な避難ではありません。自分たちだけではなく人をも守るための避難です。長期的に計画を立てての避難と緊急避難の両方を準備する必要があります。
映画やドラマで、災害や敵や危機が目の前に迫っているのに、ロトの妻のように「後ろを振り返って」逃げようとせず、周囲の人を煩わせる人が出てきます。見ている人をいらいらさせる人たちです。あんなことをしていたら、多くの人を災いに巻き込みます。本人は生き残って、助けようとした人を死なせてしまうこともあります。自分は死んでもいいので逃げないというのは身勝手です。逃げない人を放って置けない善人がたくさんいるのです。逃げ遅れた人を助けに行く人もいます。そんな善人を犠牲者にしないためにも、「いのちがけで」逃げなければならないのです。
あなたは今、逃げ出すべき「ソドム」にいませんか。「エルサレムを攻略するローマ軍」が近づいていませんか。ならば、積極的に逃げ出す(避難する)べき時です。
首都圏は近々間違いなく地震が起こると警告されています。脅しではありません。あなたは避難する準備ができていますか。人を助け、自分を守るためにも、心構えと物理的備えを怠ってはなりません。