ほめられた検査
先月、緑内障の疑いがあるということで、精密検査を受けました。ある検査は、レンズを通し、目の前中央の一点を見つめ続けながら、その周辺で点滅したら、そのたびにボタンを押すというものでした。若い女性の検査医師から、「片目それぞれ6、7分間かかります。点から目を離さないでくださいね。疲れたら、途中で休んでもいいですから、疲れたとおっしゃってください」と言われ、私は一回で終わらせると意気込み、焦点を合わせ続けました。視点を固定したまま、視界の四隅、八隅で点滅する小さな光を認識するのです。けっこう緊張します。集中し過ぎて、「瞬きはしてもいいんですよ」と何度も言われました。
検査医は、途中から若い女性特有のテンションで私をほめ始めました。「上手ですねぇ。ホントにとってもお上手ですね」。検査が何事もなく終了すると、「以前にこの検査を受けたことがおありですか」。「いいえ、初めてです」と答えると、彼女は、「驚くほど上手でした。10人中9人の方は、点から目を離して、点滅する光を追ってしまうので、検査を何度もやり直すことが多いんですよ。でも、川端さんはばっちりでした」。
そこまでほめられると「私って、そんな能力があるんだ」と嬉しくなり、私はまだ緑内障ではないという確信まで持ってしまいました。検査を受けるのがこんなに上手で、結果が悪いはずはないではないか。果たして、治療は受けなくても良いという結論を担当医師から受けました。無罪放免になったような心の軽さを覚えました。
一点を見つめて離さない。それが信仰生活でもできれば、心もたましいもどれほど解放されることか。「信仰の創始者であり、完成者であるイエスから目を離さないでいなさい。イエスは、ご自分の前に置かれた喜びのゆえに、はずかしめをものともせずに十字架を忍び、神の御座の右に着座されました。」(ヘブル12:2)。主イエスからも、目の前に置かれた喜びからも、目を離さずに進みましょう。そのことでほめられたいですね。