先週、帰郷し、グループホーム住まいの母を尋ねました。今回は、駅前のホテルに泊まり、市役所、農協で所用を果たし、一日で帰京しなければなりません。移動手段で選択に迷いました。
まず、レンタカーを使うことにしましたが、市役所まで歩くうちに気が変わり、今日はバスで行こうと決めました。ところが、市役所を出ると、冷たい雨が降り出し、やはりレンタカーをすることにしました。折り畳み傘を差し、馴染みのレンタカー店に向かって歩くうちに日が差し、しかも母のホームに行くバス道に出たので、バスに乗ることにしました。ところがバスが来るまで20分あり、待つのは寒いので、次の停留所まで歩くことにしました。すると、また空は掻き曇り、突風が吹き、横殴りの雨に見舞われました。雨はすぐに止みましたが、傘をたたんだかと思うと、今度は霰(あられ)に打ち付けられました。霰もほどなく過ぎていきましたが、バスも私の側を過ぎ去って行きました。レンタカーにしておけばよかったと思いました。次のバスまで1時間。待てないので、やはり歩くことにしました。歩く間も、10分おきに雨、霰、雪、晴れ間と天気が変わります。そのたびに重いカバンから傘を出したりしまったりです。大げさではなく、それが山陰丹後の冬なのです。
やっと、田畑のはるか向こうに母のホームが見えました。しかし、バス道は大きく迂回しています。私は田んぼを横切ることにしました。しばらく歩くと、山から黒い雲が襲ってくるのが見えました。急いで傘を取り出そうとカバンをひっくり返しましたが、ないのです。田んぼの真中で激しい霰に打たれながら、カバンだけを盾にして祈りました。「主よ、妻と一緒ではなかったことを感謝します」。
でも、主の憐れみがありました。母と降る雪を見ながら数時間を過ごし、帰りは、ホームの優しいお兄さんが車で駅まで送ってくれたのです。しかも、17000歩も歩けた一日になりました。
教訓1「祈って、最初から確信を持って行動する」。教訓2「どんな変化にも対処できるように、『傘』だけはなくさない」。教訓3「いつも感謝で終える」。