イスラエルに4年間住んで、日本に帰国したときに受けた最大の“逆”カルチャーショックは、あまりにレストランやカフェが静かなことでした。声がしないのです。もちろん、もともと日本人の声が小さいことや、おしゃべりな人がイスラエルよりも少ないことも要因でしょう。でも圧倒的に目立つのは、日本人が「一人ぼっち」であることです。一人でご飯を食べている人が異常に多いのです。この傾向はコロナで加速しましたが、私たちはそれにもう慣れてしまっているようです。
日本では「友達がいるか」とのアンケートで、成人の40%以上が「いない」と答えるようです。親友となるともっと低いでしょう。一方、イスラエルでは同じ質問をすると、「いない」と答える人は12%に留まります。また、「普段なにをしていますか」との質問に、日本人は職業を答える傾向があるのに対し、イスラエル人は趣味や情熱を注いでいることを答える傾向があります。
言うまでもなく、孤独というパンデミックの最大の要因はインターネットとスマホです。AIも、情報や作業効率を高めるために使われると思われていましたが、今ではエモーショナルサポート、すなわち「擬似友達」としての使用が全体の3分の1以上だというデータもあります。
「それで幸せならいいじゃないか」という声もあるでしょう。でもネット上の友達は現実の友達とは異なります。孤独はさらなる孤独を誘引し、孤独は人を傷つきやすくさせるからです。オンラインの人間関係は複数のことをしながら維持できる「ながら友達」であり、いかに人を傷つけないかを重要視する関係です。しかし本物の友人にはリスクがあり、お互いに傷ついたりもします。困難を共に乗り越えることで、友情は深まるのです。そこに私たちは喜びや満足を感じます。 コミュニティが廃れた現代、友達は何もせずに生まれるものではありません。重い腰をあげ、無理をしてでも会いに行かないとできません。ユダヤ人のように「シャバット」の習慣があるのは有益です。ぜひ無理をして会いに行きませんか?