仙台からの帰り道のことです。武蔵浦和で武蔵野線の乗り換え、込み合う夕刻にもかかわらず座ることができたのですが、2駅目で「反対方面の電車に乗ってるんじゃないか・・」と疑い始めました。頭の中で地図を思い浮かべ、「いや、やっぱり新秋津駅で左側のドアから降りればいいのだから、こっちの方向で大丈夫だよな・・」。でも、車内アナウンスは「次は東川口」と言っています。「川口って、遠ざかっているんだっけかなあ・・」しかし、いつもの悪い癖で、目の前の乗客に尋ねたがりません。
しかも、疲れと眠気からか、私は間違っていないと思い込もうとします。「早く家に帰りたいのに、間違っているなんてあり得ない。間違っていないでくれ。しばらく眠っていたいんだよ。混んでいるのに、棚に載せた3つの荷物を降ろしたくないよ」という感じで、ついに東川口も乗り越しそうになりました。
でも、座して動かなければ、遠くに離れるばかりです。私は意を決して立ち上がり、路線図で確認しました。案の定、反対でした。電車が駅に滑り込むと、ホームの反対側で電車のドアが閉まりました。「あ〜あ、うまくいかないなあ」。しかし、夜風に吹かれて10分、気持ちはスッキリしました。次の電車でも座れました。乗っているだけで目的地方面に連れてってくれることは、本当にありがたいですね。
?疑いが生じたら即確認する。不確かな希望的観測に身を任せない。
?面倒がらずに、人に聞く。
?方向を間違っていたら、疲れていても眠くても荷物を抱えていても、降りて、方向転換する。
?時間や労力がかかっても、出発点に戻って再出発する勇気を持つ。
人生もそうすべきです。疑いながら、不確かなまま、流されていってはなりません。主に向けて方向転換すること、それが悔い改めです。「今日、もし御声を聞くならば、御怒りを引き起こしたときのように、心をかたくなにしてはならない」(ヘブル3・15)のです。