先週火曜日、さいたまアリーナで開かれた「ラブ・ソナタ」は、日本人17000人、韓国オンヌリ教会から5000人という大集会でした。主催者であるオンヌリ教会が、韓国から持ち出しで全費用と全奉仕者をまかなったこと、参加者に求道者同伴を徹底させたことなどは、かつてないことでした。また同教会牧師のハ(河)・ヨンジョ牧師が、平日は日本に実際に住んで日本人を理解し、祈り、週末に自分の教会に戻られたことを知り、この人は本気で日本人を愛している、と思わされました。
さらに感動したのは、メッセージの中で、「私たち韓国人が、過去の歴史のことで、日本に対して悪感情を持つことは罪である、と主に示されました。日本人に被害者意識で向かい合ってきたことを悔い改めます」と語られたことです。公の場でそんなことを韓国人から聞いたのは初めてで、胸が熱くなりました。
20世紀、韓国は大リバイバルを経験し、21世紀のキリスト教界に大きな遺産や伝統を継がせました。そこには正の遺産もあれば負の遺産もあります。しかし、河牧師は、そうした過去の遺産や伝統で生きることを拒否し、常に新しい分野を切り開き、良き遺産を世界に継がせようとしておられると感じます。
私たちも、過去の遺産――それが良き遺産であっても――で食いつなぐような生活をしてはなりません。負の遺産を温めて、孵化させるようなことをしてもなりません。次世代のために、新しい「霊的財産」を作り、残さなければならないのです。口で言うのは簡単ですが、勇気のいることです。
教会は、まだ規模が小さいうちから、何を大事にするのかを明確にすべきです。私たちはそれを、「キリストの栄光教会の祈りと願い」で表しています。聖書を基準として、それに適うものだけを伝え、それにそぐわないものは、たとえ人間の目にふさわしく効果的に見えても、断ち切る勇気を常に持ちたいと思います。