ケータイをマナー(バイブ)モードに設定して、ズボンのポケットに入れていると、着信がないのに、バイブしていると錯覚することがありませんか。
私は、ときどきあります。周囲の人たちに聞くと、やはり「ある、ある」ということでした。実は、これには、phantom vibration syndrome(「幻覚振動症候群」)というれっきとした名があるそうです。
なぜ、こうなるのか。それは、大事な人からの着信を待ち望んでいるからでしょう。その期待感が、過剰な意識になり、ケータイが入っているポケット辺りの皮膚が敏感になり、ちょっとした刺激で、脳が「あ、着信だ」と捉えてしまうと考えられています。これは、バイブモードだけでなく、着信音でも起こるそうです。街中などで、着信音に似た音が聞こえると、混同してしまうのです。
強い関心を寄せていることに少しでも動きがあれば、人の神経はすぐに反応します。そうして、情報を逃さないようにしているのですね。
あなたの心は、主のみ声を待ち望んでいますか。いつも敏感ですか。主からの語りかけを、聞き逃してはいませんか。ただ、似たような「声」に欺かれないようにはしましょう。
ところで、私の場合、「幻覚振動症候群」が生じる事情は、ちょっと違います。数年前、「あなたは、何度電話をかけても出ないんだから、持っている意味がないよ」と、妻から言われた後遺症のようです。