「心を大きく広げよう」100328

今年は、思い切って、心を広くする決心をしませんか。

「天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです」(マタイ5・45b)と、キリストは言われます。天の父は善人にも悪人も平等に、愛と恵みを注いで下さる方なのです。そんな神は許せない、と考える人は多いと思います。なぜ天の父は、悪い人や正しくない人にまで、恵みを注がれるのでしょう。

 それは第一に、私が救われて、永遠のいのちを得るためでした。私は正しく善なる事をなしたこともありますが、とても良い人、正しい人と胸を張って言える人間ではありません。「神よ、悪者を滅してください」と祈れば、私自身が真っ先にその対象になったはずです。でも、天の父が恵み豊かな方なので、憐れみで救われました。悔い改める前も後も、同じように神の恵みが降り注がれることは、私には本当にありがたいことです。

第二に、すべての人が悔い改めて、永遠のいのちを得る機会を受けるためです。「わたしは悪者の死を喜ぶだろうか。・・彼がその態度を悔い改めて、生きることを喜ばないだろうか。・・わたしは、だれが死ぬのも喜ばないからだ。・・だから、悔い改めて、生きよ」(エゼキエル18・23,32)。これが天の父の心です。天の父にとっては、悪い人も良い人も愛の対象であり、主の目から見れば、正しい人にも正しくない人にも可能性が開かれているのです。

 天の父の願いは、私たちも同じ心を持つことです。キリストを信じる者は神の子供です。その子供らしく、私たちも心を広くする訓練をしてみませんか。「私たちにはキリストの心があるのです」(Iコリ2・16)。自分の小さな義を立てず、怒らず、キリストの心で人を見てみましょう。神の憐れみが私たちの心から流れ始めると思います。

 自分の罪と悪を悟る分、そして自分に注がれた神の恵みと憐れみに感謝する分、心は広くされていきます。