私たちは学校で、「日本は国土が狭い上に、山国で平野が少なく、資源にも乏しい国だ」と習います。それゆえ、人こそが資源であり、日本人は勤勉に学び、働かなければならないと、教えられたはずです。そうして、日本人は勤勉な民族になりました。
石油など出なくてよかったのです。「この国に石油なんてあったら中東みたいに(紛争地域と)なる」(菊池哲郎『常識の壁』)のです。日本は、四方が海であることを生かして貿易立国となり、高い道徳心と科学技術で経済的繁栄を築きました。また長年平和であったことが、繁栄を安定させました。
しかし、国民の質が低下し、勤勉さや道徳心を失えば、この国は衰退します。そして今、それが起こっているわけです。今や、国は世界最大の借金を抱え、国民の6〜7人に一人が貧困者となり、犯罪は急増し、社会不安は募る一方です。
天然資源がなかったことが、日本人の質を高め、勤勉さ、道徳心を育てたのだということを、日本人は豊かさの中で忘れつつあります。それを、今こそ思い起こすべきです。
キリスト教会も、そこに集うクリスチャンの信仰と愛の質によって、支えられています。建物の立派さや、会員の数の多さや、クリスチャンの能力、学歴、知識、経済力の高さによるのではありません。そうしたものがあって悪いわけではありませんが、それに依存したら、教会は衰退します。分裂します。争います。
教会は建物ではなく、人です。キリストは人のうちに住まわれるのであって、建物にではありません。キリストを信じる者たちが集まるところに、キリストは臨在されるのです。私たちが教会です。私たちの信仰と愛の質を高めることが、教会の質を高めることです。
GCCは設立当初から、人を育てることを一つの目標にしてきました。そして今年、韓国サラン教会で訓練を受けた植野伝道師が、新たに弟子訓練を始めようとしています。多くの兄弟姉妹が、これに参加されることを願っています。