叫ぶ石

週報に掲載されるコラム

名刀正宗

江戸時代、武士は軍人であることを止め、役人になった。武力ではなく、精神と倫理面での模範となり、庶民の上に立つことが期待された。公文書偽造、横領などすれば、現代の役人と処罰とは異なって、死罪である。名誉の切腹さえ許されなかった。  笛吹明生著『爆笑!大江戸ジョーク集』(中公新書)に、こんな話が紹介され…

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アラスカ

1867年、クリミア戦争で疲弊した帝政ロシアが、アラスカを「二足三文」でアメリカに売却してしまったのは有名な話である。いや二足三文どころではない。1平方キロ5ドルで、日本の国土の4倍もの土地を渡したのである。まさにただ同然である。  では、当時のアメリカの方では「してやったり」であったかというと、それが正…

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光の中のふるさと

私は、18歳で郷里を離れた。 私の郷里は何もかもが暗かった。秋は昼ごろまで霧が晴れず、冬はどんより低い雪雲が終日垂れ込め、春は黄砂でやはり一日中かすんでいた。その名も、裏日本の山陰地方。しかも私の家は山の谷間に開けた集落で、日照時間も少ない。家も暗かった。造りも暗かったが、家庭も暗かった。家は貧しく、…

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「本質はシンプルに」

感謝祭ゴスペルコンサートのお知らせ 11月24日(土)2:00 当教会2F  賛美とメッセージと証  倉知契&坪井永代  コピー機は画期的な発明でした。学生時代から、コピー機のおかげで、どんなに時間とエネルギーを節約できたことでしょう。そのコピー機を開発したのはゼロックス社で、昔はコピーすることをセロックスすると…

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愛は礼儀に反しない

あなたは、ビルやお店の(自動ではない)ドアの開閉をするとき、後ろの人を気にしますか。閉めたときのドアがスウィングして、後ろの人にぶつからないように手で押さえて開けたままにしてあげますか。それとも無頓着ですか。  若い頃、開けたまま待つ人たちから、その礼儀を学びました。自分も人にそうしてあげると、軽く…

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西島和紙の奥ゆかしさ

山梨県巨摩郡の工芸品「西島手漉(てすき)和紙」は、ミツマタを主原料にした滑かで光沢のある毛筆に適した紙です。全国の書道家などに愛用されています。  NHKの「おしゃれ工房」で、その紙職人と紙干職人の熟練したを見ました。面倒な作業をこなし丹念に仕上げて行く工程は、もう名人芸と言えます。西島和紙を愛用して…

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