叫ぶ石

週報に掲載されるコラム

私は惨め

 ときどき、いやたびたび「自分は惨めだなあ」と思います。そのたびに使徒パウロの「私には、自分のしていることがわかりません。・・・・私はほんとうに惨めな人間です」(ローマ7・15〜24)という歎息を思い出して、慰められます。彼のような信仰の勇士が「自分は惨め」と言うなら、私がそう思うのは当然です。しかも、パウロ…

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恵みの循環

 若い頃、あるカトリック・ミッションスクールの教師をしたことがあります。生徒はみな裕福な家庭で育った少年ばかりで、全員が寮生活でしたが、「寮の食事はまずい」と不平たらたらでした。しかし、私の担当したクラスの中で一人の生徒だけは、「ぼくには、寮食がとってもおいしいんですよ」とこっそり私に打ち明けてく…

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宗教改革記念日

 今日は宗教改革記念日です。1517年10月31日、ルターがドイツのウィッテンベルグの教会に95か条の意見書を掲げたことが発端になりました。私たちは宗教改革の伝統を受け継ぐプロテスタントですが、それはローマ・カトリックの「教会が教えることが真理であり、最終的権威はローマ法王にある」という立場に抗議(プロテス…

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いろんな礼拝

 私は今まで日本基督教団から福音派、ペンテコステ派、カリスマ派の新旧大小様々な教会の礼拝に出席しました。  たいていの教会は礼拝プログラムがしっかりと組まれ、秩序正しく行われます。司会者のアナウンスなしに会衆は立ったり座ったりし、番号が告げられずに奏楽と共に賛美歌を歌い始める教会もあります。すべてが…

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快適な生活

 作家の中野孝次氏は、テレビ、電話、冠婚葬祭など余計なものを排除しながら晩年を送りましたが、それでも捨て去れないものが酒の楽しみでした。午後は間食せず水分も控え、体調の下拵えをしながら、日が暮れたときのことを思って心をおどらせ、そして犬たちをはべらせて独り酒の至福の時を味わったそうです(天声人語919…

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名を残す?

 今日は東京オリンピック40周年記念日です。あの頃と今では、オリンピックの有様と記録はずいぶん変わりました。 今年のアテネオリンピックではドーピング検査に引っかかりメダルを剥奪される選手が相次ぎました。しかし、「5年後に死ぬとわかっていても、金メダルが取れるならドーピングをするか」というアンケートに、…

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