叫ぶ石

週報に掲載されるコラム

原爆を開発した科学者の心(上)・・NHKBS1『悪魔の兵器はこうして生まれた』

原爆の父と呼ばれるロバート・オッペンハイマーは、非常に優秀な科学者で、エリート意識も強く、「世界で最も偉大な科学者と思われたい」という野心を抱いていました。しかし、なかなかノーベル賞級の研究成果を出せず、先に受賞していく同僚たちを嫉妬し、焦っていました。 そんなとき、ルーズベルト大統領主導の原爆開発…

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旗を立てたい

ゴールの旗が見えない ウサギのように走っても 亀のように 歩いても  ゴールがなければ 競争にはならない 競争するのがいい というわけではない できれば人生に勝敗は つけたくない それでも ねえ誰か 魂がふるえるような  旗を立ててくれないか 二十歳の若者の「旗」と題する詩です(産経新聞180819)。  人と…

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震災の日を覚えて

1923(大正12)年9月1日、10万を超える死者を出した関東大震災から、95年になります。そして、死者行方不明1万9千人弱を数える東日本大震災からは、7年半です。 明治、大正、昭和の国民学校の国語読本に載っていた『稲むらの火』が、2011年度から再び小学校の教科書に採用されているようです。以下はそのあら筋です。  高…

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個人の損得か、共同体の損得か

今週もまた、藤吉雅春著『福井モデル』(文春文庫2018)から引用します。  富山市は、高齢者の外出を促すために「孫とお出かけ支援事業」を1年限定で実施しました。祖父母がファミリーパーク、博物館などの施設に孫を同伴するなら入園無料にしたのです。その結果、高齢者は出歩く機会が増えて健康寿命が延び(県の医療負…

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福井県はユダヤ式教育か

今週も、藤吉雅春著『福井モデル』(文春文庫2018)から。 北陸三県と秋田県は、小中学の全国学力調査で毎年上位を独占しています。特に福井と秋田は、例年1、2位を争っています。福井は塾に通う子供の割合は全国平均より低く、事前のテスト対策もしていません。なのに成績がトップなのは、「やっぱり日々の授業の力」なの…

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嘘でも繰り返すうちに

「嘘でも繰り返すうちに真実になっていく」。 トランプ大統領がこの手法を使っていると批判されますが、トランプ大統領に限らず、昔からのことです。日本でも、太平洋戦争中の教育や「大本営発表」、今日の国会での答弁までもが利用しています。もちろん新聞・テレビの報道や解説番組(池上彰も)もそうです。民間の健康法…

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