大宣教命令遂行

「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます」(マタイ28・18?20)。

これは驚くべき宣言です。神の子キリストにしかできない宣言です。どんな権力者や宗教家にも言えなかった言葉です。キリストは実際、新しい神の言葉を教える権威、罪を赦す権威、病を癒し、悪霊を追い出す権威、新しく創造する権威、そして自分のいのちを捨て、それをもう一度得る(復活する)権威(ヨハネ10・18)まで、一切の権威を父から受けておられます。しかも、けっして口先だけの権威ではありません。現実に人と歴史を動かしてきた権威です。キリストは2千年来、世界中の諸教会を通してその権威を示してこられました。そして今日、その救いのわざ(福音)は全世界に宣べ伝えられているのです。

 しかし、世界には福音未宣教地と呼ばれる地域がいくつか残されています。日本もその一つに数えられています。それゆえ、今年、私たちも日本の諸教会とともにキリストの権威に堅く立ち、この大宣教命令に従う決心を新たに致します。

 自動車は人や物を運ぶための道具です。車内をきれいに保ち、ボディが傷つかないようにすることも大切ですが、それが車の目的なのではありません。人が乗って走れば必ず汚れ、傷がつきます。クリスチャン個々人も、また教会も、生きて活動すれば、いろんな問題を抱え、病み、傷つき、挫折し、苦しむことは不可避です。それを解決し癒すことも大切です。しかし、個人も教会もこの大宣教命令を遂行し、キリストの栄光を現すために生かされています。すべては同時進行です。でも、本来の存在目的を忘れてはなりません。

自分の心、日常生活のあらゆる領域に、キリストという一つの権威だけを認めましょう。