若いころにみた怪奇現象

NHKに、UFOや心霊現象、怪奇現象を科学的手法で解明し、「なんだ、そうなのか、そうだろうな」と安心させてくれる番組があります。

私も高校2年のころ、何度か恐怖体験をしたことがありました。たとえば、ある晴れた日の昼下がり、裏山に独りで登ったときのこと。前方の木々の間が揺れたかと思うと、そこに巨大で青白い半透明の人影が見えました。私は全身の毛が総立ちになり、目を引きつらせて、山を走って下りました。追って来る気配はありませんでしたが、人家がある麓にたどり着くまで生きた心地がしませんでした。また、別の日のたそがれ時、橋のたもとにたたずんでいると、橋の向かい側にぼんやりと奇妙な影が見えました。その影は私をじっと見つめているようでした。向かい側は人家がなく山が迫っています。しばらくして、その人影はふ~っと消えてしまいました。私の背筋から頭の先まで電気が走りました。

 そんなことが幾度か続いた後、高校3年になって、健康診断で視力0.2、乱視という結果が出ました。それまで視力2.0を誇っていたので愕然としました。しかし、メガネをかけるようになって、怪奇現象はぷっつりとなくなりました。何のことはない、視力低下だったのです。川端家は目のいい家系なので、絶対に近視にはならないと思いこんでいましたが、気付かぬ間に生活習慣が目を悪くさせてしまいました。

「聖書はすべて、神の霊感によるもので、教えと戒めと矯正と義の訓練とのために有益です」(Ⅱテモテ3:16)。私たちの心も、常に、みことばによってしっかり矯正していきましょう。自分の心ははっきり見えて、真っ直ぐ向いていると思っていても、この世の影響を受けて気付かぬうちに、「視力」が落ちて歪んでしまいやすいのです。真っ直ぐな柱に曲がった竹を縛り付けておけば、真っ直ぐになります。心も神のことばに縛り付ければ、真っ直ぐになります。それが悔い改めです。