「2001年の911事件から10年近くたち、アメリカはどう変わったか。」
ゴードンコンウェル神学校のディビッド・ウェルズ教授は、「アメリカ社会の風潮や道徳・文化は、ほとんど何も変わっていない」と述べています。その道徳的退廃ぶり、霊的漂流は全く以前と同じで、悔い改めがないというのです(”The Supremacy of Christ in a Postmodern World”)。
21世紀が始まったばかりの世界を震撼させる出来事だったのに・・・危機の時代の警告であったはずなのに・・・こうしたことを契機として何らかの霊的変革が起きてもいいのに、イスラム原理主義者だけを悪とし、自分たちはただの被害者であるかのように、ただテロ対策強化ばかりに努めているようにみえます。互いに相手だけを武力やテロ活動で変えたがり、互いに大きな痛手を負っても、お互い何も変わらず、対立だけを深め、人の心も社会も何も変革されないのです。
そして、他の国々も、その両者を傍観者のように眺め、あるいは第三者的に批判するだけで、何も変わってはいません。あれほどの大事件だったのに、霊的な変革は地球上のどこにも見られないのです。結局、21世紀の地球人は、地球のお尻に火がついているのに、相変わらず自国の利益中心、自文化中心主義に立って争うばかりで、霊的、道徳的堕落を食い止めようとはしていません。どんなに痛手を負っても、何度も苦しんでも、心を頑なにした出エジプト記の「エジプトのパロ」のように、現代のクリスチャンも心を頑なにするつもりなのでしょうか。21世紀を霊的退廃のグローバル化の時代にしていいはずありません。
世界はあれから10度目のクリスマスを迎えます。私たちは今までにない悔い改めと願いをもって、救い主の御降誕を祝いたいと思います。キリストは地球上にあるすべての敵の壁を打ち壊すために来られました。私たちも、頑なな心の壁が砕かれて、キリストの心で地球の平和のために祈るときを持ちましょう。